大学の学費は無償化すべきか? しゃべくり007(三浦瑠麗さん 10月26日放送)を見て

録画していた”しゃべくり007”を見ていると、国際政治学者の三浦瑠麗さんがゲストだった。

番組内の企画のひとつ「朝まで生しゃべくり007」で、「大学の学費は無償化すべきか?」をテーマにメンバーとディベートすることに。

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10月26日(月)よる10時 日本テレビ系で放送の「しゃべくり007」は国際政治学者の三浦瑠麗氏が登場!意外と知られていない、三浦氏の生い立ちを紐解いていく。五人兄弟で育った三浦氏は「経済的に余裕がある家庭ではなかったので」「勉強できる子は塾に行かない」方針だ…

ただ、しゃべくりメンバーとボケなしでディベートできるわけもなく、企画は時間切れで終了。

番組を見終わった後、

にいろくお
にいろくお

大学無償化は、本当に必要なのか?

と思ったため、自分なりに「大学無償化」について考えてみた結果を、ここに書き記したいと思います。

大学に行く理由や期待される効果の妥当性を考える

ここでは、大学無償化の是非を考える際に、

  • 大学に行くことで、どのような効果が期待されるのか?
  • 学生は、なぜ大学に行くのか?

をはっきりさせておこうと思う。

そして、それらの効果や理由の妥当性について考えていくといった流れで大学無償化の是非を考えてみたい。

そうしないと

  • 奨学金の借金はかわいそうだ
  • 教育を平等にするために必要だ

といった、もっともらしく聞こえる感情論や抽象論に振り回させることになりかねないからだ。

 

大学に行く理由や期待される効果は、主に次の3つが考えられる。

  • みんなが大学に行くから、まだ働きたくないから
  • 就職に有利だから(大卒のほうが生涯賃金が高い、就職先が広がる)
  • 専門性の獲得のため(専門的な仕事に就くためには、免許や資格が必要)

これらの理由について、「大学の授業料を無償化するだけの妥当性を本当に見いだせるのか?」を考えないといけない。

モラトリアム期間の延長に公費を使うのか?

大学へ行くことのひとつ目の理由として、「みんなが大学に行くから、まだ働きたくないから」といったことについて

これらの理由では、大学の無償化を多くの人が認めないだろう。

極端に言えば、

特にやりたいこともないし、4年間学校に通うお金をくれ!

と言っているのと同じだからです。

さらに、少子高齢化で生産年齢人口が減っていく一方なのに、18~22歳という体力が有り余っている世代が”なんとなく”で就労につかない(=働き手が減る)のは大きな損失に繋がりかねない。

モラトリアム期間の延長にお金を回せるほどの余裕は、この国にはもうすでにない。

大学無償化の前に、大卒有利の就職環境を改めるべきではないか?

次の理由は「就職に有利だから(大卒のほうが生涯賃金が高い、就職先が広がる)」といったもの。

多くの人が、こういった就職に関わる理由で大学へ進学しているのが実際のところではないでしょうか。

新卒の求人票を見ると、多くの企業で

  • 大卒のほうが給料が高い
  • 応募条件が大卒以上

といった条件が並んでいる。

こういった条件下では、学生は

大学に行かないと、いい条件の就職ができない…

と考えるのも、仕方がないことかもしれない。

ただ、だからといって、こういった事柄と結びつけて大学無償化を行うべきだと結論付けるのは早い。

そもそも、改めるべきなのは、「大卒有利の就職環境」ではないだろうか。

  • なぜ、高卒で4年間多く働いた人よりも、大卒の人のほうが生涯賃金が高くなる給与システムがまかり通っているのだろうか。
  • なぜ、新卒採用の募集時点で大卒以上の学歴を求めるのだろうか。

大卒だからといって、高卒の人と比べて特別優れているとも思えない。

これらの疑問に対する納得できる回答が、私には思いつかない。

大学以外を無償化しない理由に妥当性はあるのか?

最後の理由は「専門性の獲得のため(専門的な仕事に就くためには、免許や資格が必要)」といったもの。

免許や資格・専門性が必要な職業は数多くある。

  • 医者
  • 薬剤師
  • 教師
  • 弁護士 …etc

そういった仕事に就きたいのなら、大学へ行き、専門性を身につけることがほぼ必須条件となる。

そのため、

日本には職業選択の自由がある。経済的な理由で子どもが望む職業につけないことがあってはならない。

と考える人もいるだろう。

しかしながら、そういったことを理由として大学無償化を主張するなら、考えないといけないことがある。

それは、「大学以外を無償化しない理由に妥当性はあるのか?」ということだ。

例えば、バスの運転手になりたいなら、当然、普通免許以外にも大型免許や二種免許も必要になってくる。

普通免許を取得する段階でも、自動車学校や教習所に通う必要がある(教習所に通わないで免許取得するのは、限られた人しか無理だろう)。

そのように考えたとき、”職業選択の自由”を掲げるならば、自動車学校の費用も公費で賄わないと筋が通らない。

他にも

  • 俳優や声優、プロゲーマーになりたいから養成所や専門学校に通いたい
  • 希望する職種に就職するには大学に行くことが必要で、そのために予備校に通いたい

といったことにかかる費用も無償化しないといけなくなってくるのではないだろうか。

「”どこまでが無償化の対象で、どこからが対象外なのか”をどのように線引きするのか」といった新たな問題が浮かび上がってくる。

意外と核心をついたホリケンのボケ

ここまで考えてみて、ふと”しゃべくり007”の中でホリケンがしゃべっていたことを思い出した。

それは、ホリケンが運転免許を取得した自動車学校の話を切り出したときのことだった。

大学が全てじゃないと思うんですよ
無償化だから大学行ったほうがいいという考え自体が大学行った人が優秀、大学行ってない人がそうじゃないという考え方に結びつくんじゃないかな

ボケの流れで語ったこれらの言葉に、三浦瑠麗さんは「すごく鋭い意見」と言いつつ、

みなさん(しゃべくりメンバー)ほど稼いでいない大卒でない人の税金で養うべきか?

ということも考えないといけないと語った。

お金は湧いて出てくるものではない。

私たちはいま一度、大学に行く意味や存在意義を考えない段階に来ているのかもしれない。