コロナ関連のトピックをいくつか見ていると
- 「若い人は、重症化する人の割合が低いんでしょ?」
- 「かかっても重症化しないなら、問題ないでしょ?」
といった主張を見かけることが少なくありません。
ただ、この考え方は少々危険ではないかと思うようになりました。
しかも、ここで伝えたいのは
- 「高齢者に感染させたら大変だ」
- 「医療崩壊がしたらどうするの?」
といったようなことではありません。
「後遺症が生じた際、若い人のほうが損失が大きい可能性がある」ということを考えてみたいのです。
無症状でも後遺症に悩まされるケースも
若い世代にとって、コロナの後遺症で最も恐ろしいことは「無症状だったとしても、後遺症に悩まされるケースがある」ということではないでしょうか。
そして、後遺症の中には、日常生活さえままならない症例がいくつか報告されています。
最初の発熱などの症状は軽くても、その後の“後遺症”で学校や会社に行けなくなる人もいる
若い人たちが重症化する例は少ないかもしれないが、メカニズムはまだよく分からないものの、呼吸が苦しい、頭が痛い、微熱が続くといった後遺症で苦しむ人が、かなりの数でみられていて注意しなければいけない
こういった後遺症がどれだけの期間続くのか、そもそも治るのかどうかは、まだ明らかにはなっていません。
あと何年、後遺症と一緒に生きないといけないのか
ここでは、最悪なケースとして、「一生涯、後遺症が残る場合」を考えてみたい。
日本人の平均寿命は、男女ともに80歳を超えているので、単純に「80歳まで生きる」と仮定しよう。
60歳の人がコロナに感染し、後遺症が残ったとすると、人生の残り20年は後遺症を抱えたまま生活しなければならない。
この場合、人生の25%の期間、後遺症の苦しみと共に生活することになる。
同様に考えてみると、40歳の人であれば、40歳から80歳までの40年間、後遺症と戦う日々を送ることになる。これは、人生の半分を占める期間だ。
では、20歳の人に後遺症が発症すればどうなるだろうか。
20歳から80歳までの60年間、言い換えると今まで生きてきた期間の3倍にあたる60年間、後遺症と共に生活することを強いられる。
いまの楽しみだけでなく、これからの幸せも考えてほしい
- 仕事
- 結婚
- 出産
- 育児
- 新しい趣味
- 挑戦したいこと
20歳の人であれば、これからの60年でいろんな人に出会い、様々な経験をする中で、いままで味わったことのない幸せや喜びに出会うことでしょう。
でも、そういった有意義な経験や年齢に応じた感動は、健康でなければ味わうことができません。
もちろん
- 「人間いつ死ぬかわからないし、いまが楽しくなきゃ意味ないでしょ?」
- 「今しか味わえない楽しみがある」
- 「もし、重い後遺症が残ったら、その時は…」
といった考え方を否定するつもりはありません。
ただ、いずれにせよ
- 重症化しなくても、後遺症の症状が出てくるケースがある
- いまのところ、どれだけの割合・確率で後遺症が出てくるかわかっていない
- 後遺症の治療法は、まだ確立されていない
- どれだけの期間、後遺症が続くのかまだわからない
といったことのリスクを、いま一度考えてみてほしいのです。
「あの時、外出自粛に応じていれば…」
と後悔する人が出ないこと、そしてここで考えたことが杞憂に終わることを願っています。
私も”若い世代”のひとりとして。
(参考記事)