“成果が出ない”と感じたら、”努力の成長曲線”を思い出そう

「やればやった分だけ成果が出る」と考えてはいませんか?
努力と成果の関係を、次のような“正比例のグラフ”で考えていませんか?

しかし、実際にはこのような形をしていません。
私が考える“努力と成果の関係”を表すグラフは次のようなものです。

 

ここでは、上記のようなS字のグラフを“努力の成長曲線”と呼ぶことにします。

この“努力の成長曲線”から、いろいろなことが読み取れます。

成果が表れてくるまでには、時間がかかる

1つ目の特徴は、”初めのうちは、努力の成果がほとんど出てこない”という点です。

”努力と成果の関係”を、冒頭で見たような“正比例のグラフ”で考えていると、以下のように、現実とのギャップが出てきてしまいます。

その結果

  • 間違った方法で努力しているのかな?
  • このまま結果は出ないんじゃ…?
  • 続ける意味ってあるのかな?

といった考えに陥ってしまい、前向きな努力ができなくなります。

しかし、“努力の成長曲線”からわかるように、効率の良い方法で努力を続けていても、成果が表れてくるまで時間がかかるのです。

さらにいえば、実際にやってみないと、”どの方法が自分にとって効率的なのか”などわかりません。自分の信じた方法を続けていくしかありません。

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“努力の成長曲線”を思い出し、「そのうち成果が目に見える形で表れるさ!」とポジティブに思えたなら、半分ぐらい成功しているようなものです。

努力の成果は、突然表れる

2つ目の特徴は、“努力の成果が面白いほど表れてくる時期が来る”ということです。

成果が出なくても、自分の方法を信じて努力した結果が、ここにきて表れてきます。いままでの努力が報われるときです。

 

努力したことは知らず知らずのうちに本人の中に蓄えられています。努力している本人はそのことに気づけません。それでも、努力を続けていきましょう。一定の努力量を超えると、そこからおもしろいように成果が表れてきます。

成功と失敗の分かれ道は、「成果が出るまで、自分が決めた方法を続けられるか?」にかかっています。

 

成果が出なくなってくる

3つ目の特徴は、“努力しても、成果が出なくなる段階が来る”ということです。

“努力の成長曲線”を見ていただければ、成果が出た後、グラフが平坦になっていることに気が付きます。

そこからさらに成長するには、努力の方法を見直し、修正する必要があります。

例えば、普段運動していないと、30kgのダンベルを上げるのも大変です。数回上げただけで限界が来るかもしれません。

しかし、何日も続けていると、30kgのダンベルぐらいなら、楽に上げれるようになります。”努力の成果が表れた”のです。

しかし、ある日、30kgのダンベルをいくら上げても、「あれ、効いてないぞ?」と感じるようになります。

こうなってしまったら、これ以上の成果は表れません。これが、”努力の成果が出なくなった段階”です。

そうなったとき、負荷を上げるため30kgから40kgのダンベルに変えたり、フォームやスピードを見直したりします。そうすることで、より筋肉を発達させることができるのです。

つまり、努力を重ねていくうちに、効率的な方法は変わってきます。

このように、いままで成果が出ていた方法をいくらしても、成果が出なくなったときは、努力の方法を見直すことで、さらなる成果を得られます。

効率的な方法は、人によって異なる

努力には、段階があります。

ダンベルの例からわかるように、スポーツマンにとっては、たとえ50kgのダンベルが一番効率が良くても、日頃運動しない人にとっては、50kgのダンベルがベストとはなり得ないのです。いきなり高い負荷をかけてしまうとケガのリスクも高まってしまいます。

“自分にとって、本当に効率のいい方法は何か?”を意識していないと、他人にとって効率がいい方法を、あたかも自分にとってもベストな方法だと思いこんでしまいます。

まずは、”自分にも無理なく継続してできるか?”という観点で方法を考えてもいいかもしれません。

上記で見てきたように、“努力の成長曲線”から、私たちは次のことを気をつけておかなければならないことがわかりました。

  • 成果が出るまで時間がかかるが、慌てなくてよい。
  • 成果が出なくなってきたら、方法を修正・改善する
  • ある人にとってベストな方法が、自分のベストの方法とは限らない。