背中を押してくれる一冊。「ゼロ」を読んだ感想

「ゼロ」の著者は、ホリエモンこと堀江貴文さん。堀江さんが世間をにぎわせたのは、今からおよそ十数年前。私はまだ、小学生か中学生でした。

その頃を思い返してみると、子供ながらに抱いた、堀江さんに対する印象はあまりいいものではありませんでした。”結果さえ出せば、何をやっても構わない”と言わんばかりの言動や行動の数々に対して、メディアは批判を強めていきました。私が堀江さんに対してあまりいい印象をもっていなかったのは、メディアの力も大きかったように思えます。

しかし、この「ゼロ」という本を読んで、私の中の”ホリエモン像”が一変しました。

 「失敗しても大したことないよ」って勇気をくれる

私は、従来からマイナス志向です。何をやるにしても、「失敗したらどうしよう」っていうことを考えてしまいます。起こってもないことで頭を悩ませ、結局なにもしない。

そんな私にとって、次の一節は心に残るものとなりました。

ゼロになることは、みんなが思っているほど怖いものではない。

失敗して失うものなんて、たかが知れている。

まるで、堀江さんが「失敗したってどうってことないよ。オレなんて刑務所入ってたけど、こうやってみんなの前に戻ってこれたし、どうとでもなるよ」って語りかけているようでした。

「ガンガンいこうぜ」って背中を押してくれる

いままで私は、「どうせ、やっても無駄だし」と考えて、いろんなことから逃げてきた。ときには、特に理由もなく「めんどくさい」といって誘いを断ったことも。しかし、それは同時に様々なチャンスを見逃してきたのだと、次の一節を読んで気づかされた。

目の前に流れてきたチャンスに躊躇なく飛びつくことができるか。

(中略)

チャンスを見極める目なんて、必要ないのだ。少しでもおもしろいと思ったら、躊躇せず飛び込む。

私は”ノリの悪さ”から、いったいどれだけのチャンスを見過ごしてきただろうか。いま考えるだけでも、”新しい交友関係を広げるチャンス”、”経験したことのないことにチャレンジできるチャンス”、”自分の考えを広げ、発展させるチャンス”など。

チャンスかどうかは前もってわかるはずがない。そんな当たり前のことに気づかないまま日常生活を送っていた。ふと自分自身を見つめ直すと、私はまだ”ゼロ”のままだった。

「とりあえずやってみたら?やってみたらわかるから。」

そんな声が聴こえた気がした。

 「お前ら、このままでいいのか」って激励してくれる

安定志向の若者が増えたと言われている現代。以下の一節は、”変わっていくこと”の重要性を私たちに思い出させてくれます。

決断できなければ、いつまでもこの場に留まり、「このまま」の人生を送るしかない。

“環境が変われば、その環境に適応して変化していかなければならない。適応できなければ滅んでいく”

この動物として当たり前のことを、私たちは忘れてしまっているのではないでしょうか。時代の流れが早く、変化が激しい世の中なのだから、変化していかなければ生き残れない。私たちは変わっていかなければならない。”変わっていかないこと”がリスクになる。

この本を読み終えたとき、従来から抱いていた”ホリエモン像”が間違っていたことに気が付いた。

いままで堀江さんに対して抱いていた印象として、「結果が第一。人のことなんかどうでもいい」というものがあった。「他人がどうなろうと知ったこっちゃない。勝手にしろ」というふうに、他人に関心がない人なんだと思ってました。

しかし、この本で語られていた言葉からは、どこか人間くさい温かみを感じました。行動を促すような言葉の数々は、他人に関心がない人の言葉とは思えません。

「自分の人生なんだろ。自分がやらなきゃ誰がやるんだ?まずは小さな一歩を踏み出そうじゃないか!変わっていこうじゃないか!」

そういって、ホリエモンに背中を叩かれた気がした。