漫画「妻は他人 だから夫婦は面白い」 理想の夫婦像がここにある【感想】

「妻は他人 だから夫婦は面白い」は、さわぐちけいすけさん(@tricolorebicol1)夫婦の日常の出来事をつづったエッセイ漫画。

二人の日常は、ほのぼのとして癒やされます。

それでいて、思いやりに溢れた言葉やしっかりした考え方も描かれており、勉強になる部分も多くあります。

「妻は他人 だから夫婦は面白い」の特徴・魅力

ほのぼのとした二人の関係性に癒やされる

「妻は他人 だから夫婦は面白い」の魅力のひとつは、二人のやり取りがおもしろいこと。

二人ともノリが良く、息のあったゆるい掛け合いは、クスッと笑えたり、ほのぼのしたり。

お互いのことをよく分かっている二人だからこそ、繰り広げることのできるやり取りの数々。

作者夫婦の日常がとても魅力的に描かれています。

相手を一人の人間として尊重することの重要性がわかる

「妻は他人 だから夫婦は面白い」のすばらしいところは、単におもしろいだけでなく、ときにはハッとさせられる言葉やエピソードが随所に散りばめられていること。

特に、”相手といい関係を長く続けるためのヒント”が数多く載せられています。

  • 相手に過度な期待をしない
  • 相手の考えを「ありえない」の一言で済ませない

そういった普段の生活で意外とやってしまいがちなことや、ちょっとした気遣いや考え方など、人と接する際に役立つ情報がたくさん描かれている。

“相手を一人の人間として尊重する”といった作者の姿勢がひしひしと伝わってくる。

印象に残っている言葉・エピソード

察するのを期待されても徒労に帰すだけだと思う

作者が社会人になり始めた頃、同棲を始めるにあたって、妻(当時は彼女)にひとつ頼みをした。

「改善してほしいこと」は言葉にして伝えてほしい。
察するのを期待されても徒労に帰すだけだと思う

(引用:妻は他人 だから夫婦は面白い p.19

その言葉を聞いて、妻も受け入れ、次のように返事をした。

私も察する力は乏しい。
お互いよく話すように心掛けよう

(引用:妻は他人 だから夫婦は面白い p.19

こうやって、「自分の気持ちを伝える」ということが、いい関係を続けていくのに必要なんだと思った。

また、それと同時に、「相手の気持ちを聞く」ことも気持ちを伝えることと同じぐらい重要になる。

そういったことが自然と身についている二人だからこそ、p.34のように

  • 妻の機嫌が悪いときこそ相手の要望を聞こうとする
  • 相手の質問にしっかりと答えようとする

といったことが自然にできるのだと感心させられる。

長く関わる特別な他人だからこそ

「いつも仲がいいけど、秘訣あるの?」

そう尋ねられたときのことを振り返り、「秘訣はたくさんあるけど、ひとつ挙げるとしたら…」と作者が語ったのが次の言葉だった。

妻は他人である。ということを絶対に忘れない。
どういうことかというと これは友達や恋人にも言えることだが、
「相手が妻(夫)だから○○を要求する権利がある」
という考えは大変危険だ。
(中略)
長く関わる特別な他人だからこそ礼節を重んじ丁寧に接したいということ。

(引用:妻は他人 だから夫婦は面白い p.61-63)

こういった考え方は、友達や恋人以外にも、広くいろんなところで垣間見える。普段意識していないだけで。

  • 仕事だろ?こっちはお金払ってる客なんだぞ
  • お姉ちゃんなんだからガマンしなさい
  • 男なんだからしっかりしてよ
  • 女なんだから気遣いぐらいできないと

”他人と接するときは、立場や地位・役職にこだわることなく、一人の人間として接する”

意識していないと、そんな当たり前のことさえ、私たちは忘れがちになってしまっている。

そういったことを気づかせてくれる言葉だ。

でも「誰かを信じる」ときに

次の言葉は、知人から

「10年も付き合っていたから結婚してくれると思っていたのに、フラれた」

という話を聞いたときに、作者が感じた思いだ。

「信じている」ときってあまり深く考えていない場合が多いような気がする。
(中略)
でも「誰かを信じる」ときに信じる方向性を誤ったり、行き過ぎたりすると、理不尽な重圧になる。
そしてなぜか過剰な信頼を裏切った方が責められる、という状況もよく見る。
(中略)
自分の信じ方や程度が現時点で適切かを気にしなきゃなーって思う。

(引用:妻は他人 だから夫婦は面白い p.100-102)

”相手を一人の人間として尊重する”

だからこそ、大きなプレッシャーを与えないように、”信じすぎないこと”が重要になってくる。

相手に依存しすぎていたり、任せっきりにしすぎているのなら、相手はいつか重圧に耐えきれなくなる。

そういったことにならないためにも、お互いに精神的に自立している必要がある。

  • 自分でできることは、自分でやる
  • 自分のことなら、自分でやる

そういった姿勢を、私たちはついつい忘れがちになってしまっているように思えた。

人と接するときは、見返りを求めることなく付き合える関係性を築かなければならない。

長く付き合う相手なら、なおさらだ。

当たり前だと思っていたことが、実はとてもありがたいことだったということに、相手を失ってから気づいても遅いのだから。

普段の人付き合いを見直すきっかけにしてみませんか?

「妻は他人 だから夫婦は面白い」には、いい人間関係を築くためのエッセンスが数多く描かれている。

  • 勝手に期待して、勝手に失望・落胆していないか?
  • プライベートな人間関係に立場や地位・役職を持ち込んでいないか?
  • 相手を一人の人間として尊重し、接しているか?

そういったことを、改めて考えなおしてみたい。

※同じ作者の作品には、「妻は他人」シリーズの続編などもありますので、いろんな考え方の参考に